転職して1ヶ月。「ここなら大丈夫」と思って選んだ職場で、また人間関係につまずきました。
先に結論を書きます。最初の1ヶ月がしんどいのは、あなたの選択が間違っていたからではありません。期待が高かったぶん、ズレが大きく見えているだけです。そのズレは、いくつかの小さな工夫でかなり小さくできます。
この記事は、転職したばかりで「こんなはずじゃなかった」と感じている人に向けて書いています。
「前の会社を辞めて正解だった」と思っていた
私は新卒から15年、同じ会社にいました。辞めた理由はいくつかあります。その中でも大きかったのが、上司との関係でした。
細かい指示はないのに、できあがったものには細かく注文がつく。自分が止めていたはずのタスクを、思い出したように「なぜやっていないのか」と詰められる。考え方の違いもあったので、全部が上司のせいだとは思っていません。私の側にも、もっと早く相談すればよかった場面はありました。
それでも「この先も同じような上司に当たるかもしれない」と考えたとき、このままではまずいと感じました。
新しい会社の面接は、驚くほど話しやすいものでした。「何ができるか」より「どんな人か」を見てくれている気がしたんです。入社前の打ち合わせも和やかで、「辞めて正解だった」とまで思っていました。
ふたを開けたら、またコミュニケーションでつまずいた
ところが、配属された現場では最初から噛み合いませんでした。
一度教わったことを一度で覚えられず、もたついていたときのことです。チャットで「最低限は覚えましょうね」と送られてきました。正直、かなり凹みました。
前の会社でも異動は多かったので、新しい現場でぎこちなくなるのは予想していました。それでも、期待が高かったぶん「ここでも起きるのか」という落胆は大きかったです。
今振り返ると、こうなった理由は相手の性格だけではありません。お互いのことをまだ知らない。それだけで、会話はかなり噛み合わなくなります。
気心の知れた友人なら、言葉が少なくても意図をくみ取ってくれますよね。考え方の癖や過去のやりとりから、推測ができるからです。初対面同士にはその材料がありません。「今のはどういう意味だろう」と思っても、話の腰を折りたくなくて流してしまう。小さなズレは、そうやって積み重なっていきます。
最初の1ヶ月をラクにする3つの工夫
当時の自分にアドバイスするつもりで、実際に効いたことを書きます。
文字だけのやりとりは、厳しく見えると知っておく
人は表情や声のトーンから、想像以上に多くの情報を受け取っています。チャットやメールにはそれがありません。同じ「覚えましょうね」でも、笑顔で言われれば励ましに聞こえたはずです。
メールやチャットだと厳しく見えるのに、話してみたら全然普通だった。そんな経験はありませんか。文字で凹んだときは、「文字だから冷たく見えているだけかも」と一度疑ってみてください。最初の数週間は、できるだけ口頭や通話でやりとりするのもおすすめです。
わからないことは、きれいにまとめる前に聞く
なめられたくない。できない人だと思われたくない。転職直後は、そんな気持ちがどうしても強くなります。私もメール1通を送るのに、「これで大丈夫かな」と何度も読み返していました。
でも、きれいな質問を作ろうとしている間に、傷口は広がっていきます。「わからないので教えてください」「この理解で合っていますか」の2つが言えれば十分です。失敗したら謝る。それくらいの気持ちのほうが、結局早く慣れます。
「優しくしてほしい」を相手に預けない
うまくいかないとき、私は相手に期待しすぎていました。優しい言葉をかけてくれるかどうかは、相手次第です。そこに自分の気持ちを預けている限り、何度でも裏切られた気分になります。
変えられるのは、自分の受け止め方と距離の取り方だけ。口調がきついと感じる人とは、少し距離を置く。それも立派な自分の守り方です。
しんどい気持ちの逃がし先を、先に用意しておく
工夫をしても、嫌な気持ちがゼロになるわけではありません。だからこそ、逃がし先を複数持っておくことが大事でした。
たとえば、気分転換の方法を「屋内と屋外」「1人と誰かと」で分けて持っておく。散歩しか手段がないと、雨の日に逃げ場がなくなるからです。
自分がどんなときに落ち込みやすいかを知っておくのも効きます。たとえば、夜ベッドの上でSNSを見ていると凹みやすいなら、寝室にスマホを持ち込まない。避け方は、落ち込むパターンがわかって初めて決められます。
それでも湧いてくる感情は、ノートに書き出すのがおすすめです。誰にも見せない前提で、思ったことをそのまま殴り書きする。書くという行為そのものが、気持ちを外に逃がしてくれます。
派手に転んで、気づいた2つのこと
結果だけ見れば、期待が高かったぶん派手に転んだ1ヶ月でした。それでも、よかったと思えることが2つあります。
1つ目は、本や動画で得ていた知識が、ちゃんと自分を助けてくれたことです。スイスイかわせたわけではありません。それでも、傷を浅くし、回復を早めてくれた実感があります。
2つ目は、しんどいときに頼れる人がいたことです。家族はもちろん、人事の方や同期、オンラインのコミュニティの仲間が話を聞いてくれました。それまでの私は、人と深く関わるのを避けてきたほうです。助けを借りられるようになったのは、この時期の一番大きな変化だったと思います。
転職は、合わない場所から離れるための選択肢です。ただ、新しい場所で何も起きないことを保証するものではありません。最初の1ヶ月のつまずきは「選択を間違えた証拠」ではなく、新しい環境に慣れていく途中の、ごく普通の揺れです。
もし今、新しい職場で「こんなはずじゃなかった」と感じているなら、まずは今日のモヤモヤを1つだけ、誰かに話してみてください。
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